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藤原 様(仮名)
30代 難病(クローン病)体調と不安な気持ちを整える方法を得て、
自分自身と向き合うことができました。
等身大を表現することの大切さを教わりました!
①テレワーカーズ柏利用前の状況
高校3年の頃にクローン病と診断されました。当時は恐ろしい病気になってしまったと思いました。調べていると悪いことばかり出てくるので、大学生活や就職など未来が無い気がして……人生終わったと思いました。大学時代は病気が受け入れられず、周りと同じように生活したいという思いが強く、病気から目をそらして荒れた生活をしていました。
でも自分が無茶したことは自分に返ってくるということが身に染みて分かり、それから徐々に自分のからだを大切にしなきゃと、病気とも向き合っていけるようになったと思います。
大学卒業後、商社に入りましたが、病気が悪化して手術が必要になり復帰ができずに6カ月で退職。社会に出て働いて少しずつ仕事を覚えて、少しずつ周りの役にも立てているという実感を持ち、仕事が楽しいと思っていたところだったので、悔しくて仕方ありませんでした。体が辛いのももちろんありましたが、仕事が続けられないということがすごく悔しかったです。
療養してから自分が病院にお世話になる機会が多いので患者様の立場になってお仕事ができるということと、この先結婚や出産等の環境の変化があった場合にも働き続ける職業だと思ったので医療事務の仕事に就きました。そこは大きな病院だったので休んだ時は他の科から応援があり、体制は整っていました。
7年勤務しましたが入退院を繰り返し、このまま働き続けながら体調を回復させるのは難しいと思い退職しました。次は小さい規模のクリニックで働きましたが、患者数もすごく多くて、立ち仕事なども多く体力的にきつくなって1年半でやめることになりました。
②テレワーカーズ柏利用のきっかけ
体に負担が少ない在宅でなら長く安定して働いていけるのではないかと思い、ハローワークの難病サポーターの方に相談しながら仕事を探し、テレワーカーズ柏を紹介されました。
利用する前に倉持さんたちといろいろお話をし、「障害者手帳がない自分でも、訓練すれば就職できるのか」と聞いたところ、「障害者手帳がある人が対象なので就職は約束できない」と。
とにかく悔しくて「私はこんなに働きたいと思っているのに。何とかならないんでしょうか?道があるなら私、頑張ります」と泣きながら伝えました。
「通常のルートの可能性はないかもしれないけれども最大限の可能性を探ります。でも約束はできません。どうしますか?」と聞かれ、「可能性にかけます。精一杯頑張ります」ということで利用がスタートしました。
③訓練して得たこと・感じたこと
まず、在宅での訓練をして勤怠が安定したというところが大きいと思います。自分の体調に敏感になり、何か変化があったときは早めに対処するという方法を知ってから大きく体調を崩すことが無くなりました。
訓練の中で大変だったことは自分と向き合う事でした。
訓練でも実際に応募書類を書くときでも、自己理解をしていないと書けません。今まで自分がどんな人間なのか考えたことが無かったですし、自分の強みや弱みにきちんと向き合ったことが無かったので自分を知るのが大変でした。
弱みを受け入れるのも大変で……、けっこうつらかったです。
元々心配性でしたが一つの不安がどんどん膨れ上がり、自分が何に不安を感じているのかも分からなくなり、何かに挑戦することが怖くなっていた時期もありました。
そこでメンタルクリニックへの通院を勧められ、いつでも相談することができる場があるのが安心感につながり、不安になった時の対処法を得ることが出来たのもよかったです。
人前で話すということがものすごく苦手でしたが、訓練の中で自分の意見を発信するという機会が多くあり、(今でも人前で話すのは苦手ですが)超苦手が苦手くらいにはなりました。
④就職活動の支援 役に立ったこと
最初は自分の弱みをみせて採用されるわけがないと思っていたので、弱みをみせるのが怖くて、何でも出来ますみたいなことを自己PRにも書いていました。倉持さんに何回も何回も等身大の自分を表現すると教えてもらって。頑固なので最初は受け入れられなかったのですが、何回も書き直し最終的に納得出来る応募書類になったと思いました。
色々な企業の会社説明会に参加しましたが、全て障害者手帳がある人が対象で自分は応募ができないのですが、いざ自分にチャンスが来た時に絶対に物にしたいという思いで企業研究に取り組んでいました。
なんとしてでも就職したいと思っていましたし、働き続けるためにはテレワークしかないと思っていました。
就職できると信じ続けられたのは、スタッフの方が本気で私を就職させようという気持ちも伝わってきていましたし、そこにも応えたいと思っていたからです。
⑤内定が出た時の気持ち
障害者手帳が無くても応募できる企業が出てくると信じていた、その時を待ち望んでいたわけですけど、一方でそんな企業があるなんて!と募集がきたときは驚きました。ですが不採用になってしまい、とてもショックでした。チャンスがもうないかもと思いましたし、とてもやりたい業務内容だったので、すごく落ち込みました。その後同じ会社の別の部署から、テレワーカーズ柏だけに来た求人があり、そこで採用されました。
内定がでたとき嬉しい気持ちはもちろんありましたが、自分の課題にしっかり向き合って改善していくように努力し続けたいと思います。今までやったことのない仕事ですので不安もありますけど、皆さんの役に立てるように頑張っていきたいと思っています。
⑥テレワークで就職を目指す皆さんへのメッセージ
私はこの一年半の訓練を通して、月並みな言葉ですけど、努力し続ければ夢は叶うんだなと思いました。だから皆さんも諦めないで頑張ってください!と強く伝えたいです。努力し続けることは大変で、本当に挫けそうになることもあると思いますけど、弱音吐きながらでも泣きべそをかきながらでもいいので諦めないで頑張ってください。応援しています。私はほかの皆さんが頑張ってる姿を見て、何度も励まされて何度も救われてここまで頑張ってこれたと思っています。本当にありがとうございました。